ある1年1組の読み聞かせの記録(21)2007年03月25日 12時06分17秒

秋は季節に関連した絵本を1冊入れるという選び方が多くなっています。

「まじょのスーパーマーケット」 スーザン・メドー 作、フレーベル館
「どうながのプレッツェル」 マーグレット・レイ 文、H・A・レイ 絵、福音館書店

「まじょのスーパーマーケット」は、ハロウィンの日が舞台です。最近はお店の飾りでなんとなくわかるものの、まだ「ハロウィンって何?」という質問が飛んできます。それでも、本文でごく簡単に触れてありますからご心配なく。
ヘレンは魔女の扮装をして、愛犬のマーサには猫の格好をさせ町へ出ます。前を歩くおばあさんの落とした割引券を届けてあげようとしたら、魔女専用のスーパーマーケットに迷い込んでしまいました!
読み聞かせでは細かいところは見せられませんが、売っている商品が奇妙でおかしくて、自分で読むときはそれを眺めているだけで時間がたってしまいます。おばあさんの落とした割引券がどうなったかも、絵を隅々まで良く見るとわかるようになっています。

「どうながのプレッツエル」はどきどきする展開とほっとする結末、心温まる絵で幸せな時を過ごせます。
ダックスフントのプレッツェルは、とにかく驚くほど立派な胴長で、ドッグショーで優勝しちゃう程です。ところがグレタは「胴長は嫌い」と言って、プレッツェルの贈り物をもらうだけもらってしらんふり。ところがある日、グレタは遊んでいて深い穴に落ちてしまいます。胴が長いのを活かして穴から助けだしてあげたら、グレタはころっとプレッツェルに参ってしまいます。
贈り物だけちゃっかりもらっちゃうグレタに、「ひでぇ」と非難があがったり、最後に子犬達が生まれた場面で、「またこの中の一匹がうーんと長くなるんだよ」と言い出す子がいたり、なかなかに反応が楽しめる絵本です。
表紙と裏表紙がつながった絵になっていますので、読み終わったら必ず開いた状態で見せてあげて、それから本を閉じてくださいね。あらためて、胴が長いのにみんなで感心して、時にはため息まで出て終わりにできます。