ある1年1組の読み聞かせの記録(26)2007年03月30日 17時34分13秒

次に行きます。

「わたし」 谷川俊太郎 文、長新太 絵、福音館書店
「おおきなもののすきなおうさま」 安野光雅 作、 講談社

「わたし」はいつ読んでも、言葉の面白さや置かれた立場の違いなどのおかしみからくる笑いが出るので好きです。小学生と知的な楽しみを交感できた嬉しさというような。難しい言葉を使っちゃいましたけれど、要は面白い!
「わたし」は、親から見たら娘だし、お兄ちゃんからみたら妹だし、本当にいろいろなわたしがいますね。次はどんなわたしかしら。キリンから見るとちび、という所で必ずどっと笑いが。おもちゃ屋さんからみるとお客さん(私は「カモ」だと思うなどと心でつぶやく)、レストランではお嬢さん、なんてところは気取って読みます。画家にとってはモデルというところでは、モデルのアクセントが変だと良く指摘されるのだけれどそうかなあ。歩行者天国という言葉は、群馬の子にはぴんとこないという困った点もあるのですけれど、とにかく「わたし」は素晴らしい。

「おおきなもののすきなおうさま」は、食べ物でも道具でもとにかく巨大な物が好きな困った王さまの生活が描かれています。大きなチョコレートが出てくると、正直羨ましいんですが、それをほんの少ししか食べないのだから王様って勝手。虫歯を抜くのも家来が何人がかりかで動かさないとならない巨大なやっとこみたいなのを使うので、本当に抜けるのかと心配してしまいます。絵を十分に楽しんで欲しい絵本です。

時間がないので、本当は「わたし」に関連して「あなた」の事に触れようと思ったのですが、また今度にします。