ある2年1組の読み聞かせの記録(10)2007年07月10日 13時37分20秒

今日は絶対に笑いをとりたい、そんな日の読み聞かせに使うのがこれです。

「ものぐさトミー」  ペーン・デュボア 作  岩波書店

「岩波の子どもの本」シリーズの中の1冊です。
トミー・ナマケンボは電気仕掛けの家に住んでいます。ベッドから起きるのも、お風呂に入るのも、服を着替えるのも全部機械がやってくれます。ご飯も食べさせてくれます。
ある日、送電線が切れて全自動の家は機能しなくなります。トミーもさるもの、起こしてもらえないのなら頑として起きません。1週間ぶりに電気が来ると、またベッドが動き出していつもと同じ生活が始まる…はずだったのですが!風呂は温まってないわ、食料は1週間分まとめてでてくるわ、もうめちゃくちゃです。
爆笑場面の連続に、普段あまり表情を変えないタイプの担任の先生も堪えきれずにふきだします。

ずいぶん前ですがこの本をとっても気に入った子がいて、休み時間に本棚の前で開いてはケタケタ笑っていました。ある日、学級の読書の時間にもこの本を選んだものですから、図書室じゅうに響き渡る笑い声に担任の先生も困ってしまって、一人だけ離れた所へ移さなければならなかった時がありました。これくらい気に入ってもらえれば本も本望でしょう。

そうそう、トミーは普段着としてセーラー服を着ているのですが、読み聞かせていると「男なのにセーラー服着てる」なんていうひそひそ声が時々聞こえてきました。最近は、幼い男の子でもめったにセーラー服を着なくなりましたものね。基本的に男の子の服なんですけれどねえ。

さて、ひどい目にあったトミーが心を入れ替えるという決心をするところでお話は終わっています。皆さん、本当にこの後新たな暮らし方を始めたと思いますか?ものぐさはそう簡単には直らないと、元祖ものぐさの私は思っています。