読み聞かせ落ち穂拾い(7)2007年08月02日 15時22分27秒

次に紹介するのは、

『エンソくんきしゃにのる』  スズキコージ 作、 福音館書店

です。スズキコージさんの独特の絵と奇妙な展開に引き込まれてしまう絵本です。

エンソ君は田舎のおじいさんの家に行くため、一人で汽車に乗りました。途中で羊の群れが乗り込んできたりして、不思議な道中となります。

この絵本では、一度だけ失敗したことがあります。
担任を持たない先生が空き時間に特殊学級で読み聞かせをしていた年がありました。何を読んだらいいかと相談されることが多く、その度に棚に有る本でよく読み聞かせに使う物を薦めていました。
その時もこの本を含め何冊か持って行った先生ですが、返しに来た時「この本はコワイ、コワイって言われちゃいました」と報告してくれました。直接見聞きしたわけではないのですが、一人の子が絵がコワイと言い出して、他の子にもうつってしまったようです。
その時在籍していたのは確か4人、たまたまこの画風が合わなかったのでしょう。あるいは、とても感受性が強くて、読み聞かせをすると他のクラスより手応えがある子達だったので、インパクトが強すぎたのかもしれません。

コワイといわれるほどの絵だという点を逆手にとって、読み聞かせで使ってみてください。騒がしい男の子がいるようなところで効くかもしれません。