読み聞かせ草子(4)2008年02月29日 14時58分47秒

この絵本はまだ紹介してなかったでしょうか。

『アンナの赤いオーバー』 ハリエット・ジィーフェルト文、アニタ・ローベル絵、 評論社

第二次世界大戦後の物が何もない時代、オーバー1着手に入れるのも
大変でした。金時計や立派なポット等と引き換えに、羊毛を手に入れ、
糸を紡いでもらい、布に織ってもらい、仕立ててもらう。羊の世話も
手伝うし、糸を染めるのは自分達でする。
そうして手に入れた新しいオーバーのなんて輝いていること。
かかわってくれた人たちをクリスマスに招くところも素敵です。

実話をもとに作られた絵本ということで、戦争の爪痕が背景に
ちらほら見えます。
同じように自分で新しい服を作る『ペレのあたらしいふく』と
筋は似てはいても、雰囲気はずいぶん違います(『ペレの
あたらしいふく』については1年1組の記録で触れました)。
もう一つ、手助けしてもらって服作りということで思い出すのは、
『もぐらとずぼん』(ペチシカ文、ミレル絵、福音館書店)です。
動物達が少しずつ自分の出来ることをする、漫画風の絵と
相俟ってひたすら楽しい絵本です。