読み聞かせ草子(1) ― 2008年02月20日 16時02分20秒
ずいぶん間があきましたが、また読み聞かせに使った本の記録を再開したいと思います。
今度は全くメモの残っていない本について、思いつくまま書き連ねていきます。図書室で読書の時間以外にした読み聞かせというのは、同じ小学校の朝行事の時間とお昼休みにボランティアとして行ったもの、他所の小学校の朝行事の時間に頼まれたもの、公民館の一室で土曜日の午後にこれもまたボランティアとしての活動、といったところです。
さて、今年最初に紹介する本はこれ。
2月も終わり近くになって、干支ということでネズミの本を紹介するのは気が引けますが、とてもかわいい、かつ子ども達が喜ぶこと間違いなしの絵本ですので是非図書館で探してみてください。
『ねずみのいえさがし』(ねずみのほん 1) ヘレン・ピアス 作、童話屋
「ねずみが、いえをさがしています。」バケツやらスリッパやら、色々な場所を試してみますが、なかなかいい所が見つかりません。最後にたどり着いたのは?
写真で構成された絵本で、小道具とネズミの配置が楽しく、また文章のリズムがとっても心地よい!
公民館の土曜日の午後の読み聞かせは、誰が聞きに来ても良い催しでしたが、場所が2階奥の和室であるためや宣伝不足で来場者は少なく、また年々小学生が来なくなり、大きくて幼稚園、時には赤ちゃんだけしかいないなんて時もありました。
ですから、公民館へ行く時は幼児向けの簡単な絵本を選ぶことが多かったのです。また、人数も少なくかなり近い距離で読めるので、今回のような小さめの絵本でも大丈夫でした。
このシリーズはあと、『ねずみのともだちさがし』『よかったねねずみさん』の2冊あります。
私は「いえさがし」が一番好きです。
今度は全くメモの残っていない本について、思いつくまま書き連ねていきます。図書室で読書の時間以外にした読み聞かせというのは、同じ小学校の朝行事の時間とお昼休みにボランティアとして行ったもの、他所の小学校の朝行事の時間に頼まれたもの、公民館の一室で土曜日の午後にこれもまたボランティアとしての活動、といったところです。
さて、今年最初に紹介する本はこれ。
2月も終わり近くになって、干支ということでネズミの本を紹介するのは気が引けますが、とてもかわいい、かつ子ども達が喜ぶこと間違いなしの絵本ですので是非図書館で探してみてください。
『ねずみのいえさがし』(ねずみのほん 1) ヘレン・ピアス 作、童話屋
「ねずみが、いえをさがしています。」バケツやらスリッパやら、色々な場所を試してみますが、なかなかいい所が見つかりません。最後にたどり着いたのは?
写真で構成された絵本で、小道具とネズミの配置が楽しく、また文章のリズムがとっても心地よい!
公民館の土曜日の午後の読み聞かせは、誰が聞きに来ても良い催しでしたが、場所が2階奥の和室であるためや宣伝不足で来場者は少なく、また年々小学生が来なくなり、大きくて幼稚園、時には赤ちゃんだけしかいないなんて時もありました。
ですから、公民館へ行く時は幼児向けの簡単な絵本を選ぶことが多かったのです。また、人数も少なくかなり近い距離で読めるので、今回のような小さめの絵本でも大丈夫でした。
このシリーズはあと、『ねずみのともだちさがし』『よかったねねずみさん』の2冊あります。
私は「いえさがし」が一番好きです。
読み聞かせ草子(2) ― 2008年02月23日 15時12分53秒
小学校の朝行事の時間に教室に行って読み聞かせができるメリットは、
対象となる学年がわかること。そして時間がきちんと決まっていること。
私は希望して、よく高学年のクラスの当番にしてもらいました。
低学年では飽きてしまうかもしれませんが、5年生や6年生だと15分という時間で一つのお話でも大丈夫なのです。
それと、慣れないお母さん方の中には、高学年は怖くて(笑)とてもできない
と避ける人も多かったので、私の希望は必ず通りました。
そういう時に使った本はこちらの民話集の中からのお話。
絵はありません。いわゆる朗読ですね。
絵本を期待して机を教室の後ろに下げて待っていてくれる子ども達には、
最初に絵はないけれど聞いてね、と断って始めます。
『みどりの小鳥 ─イタリア民話選─』 イータロ・カルヴィーノ作、岩波書店
の中から「死人の腕」
娘達が一人残らずいなくなってしまった町を救うために、若者は
魔法使いのいる城へ乗り込みます。途中の墓場で亡霊に
出会い不思議な「死人の腕」を貰います。
絵がなくても、頭の中で生き生きとその情景が思い浮かべることが
できる面白い、そしてちょっとだけ怖いお話です。
しっかり練習すると、ちょうど15分で読めます。一度、読み終わって
本をぱたりと閉じたとたんにチャイムが鳴ったことがあって快感でした。
他所の小学校の朝行事の時間に読んだことがありましたが、そこでは
机を動かさないで普段どおりの配置のままで聞いてもらいました。
7月だったか、とても暑い日で、窓や戸を全部開け放しても風が
入ってこなかったものですから、子ども達は皆、机の中から下敷きを出して
パタパタあおぎながら聞いていました。態度悪いとは思ったものの、
注意するほどではないかなとそのまま読み進めました。
城の広間のようす、台所のかまどから聞こえてくる不気味な声、
異様な顔の魔法使い達…。
だんだんと下敷きの動きが止まります。最後は誰もあおいでいません
でした。お話の世界に入り込んでくれてよかった!
絵がないのはちょっと自信がないという人も、一度使ってみてください。
たくさんのお話が入っていますから、自分の読書用にもなります。
図書館に単行本として出版された方が置いてなければ、
「岩波世界児童文学集第 16巻」でも内容は同じです。
対象となる学年がわかること。そして時間がきちんと決まっていること。
私は希望して、よく高学年のクラスの当番にしてもらいました。
低学年では飽きてしまうかもしれませんが、5年生や6年生だと15分という時間で一つのお話でも大丈夫なのです。
それと、慣れないお母さん方の中には、高学年は怖くて(笑)とてもできない
と避ける人も多かったので、私の希望は必ず通りました。
そういう時に使った本はこちらの民話集の中からのお話。
絵はありません。いわゆる朗読ですね。
絵本を期待して机を教室の後ろに下げて待っていてくれる子ども達には、
最初に絵はないけれど聞いてね、と断って始めます。
『みどりの小鳥 ─イタリア民話選─』 イータロ・カルヴィーノ作、岩波書店
の中から「死人の腕」
娘達が一人残らずいなくなってしまった町を救うために、若者は
魔法使いのいる城へ乗り込みます。途中の墓場で亡霊に
出会い不思議な「死人の腕」を貰います。
絵がなくても、頭の中で生き生きとその情景が思い浮かべることが
できる面白い、そしてちょっとだけ怖いお話です。
しっかり練習すると、ちょうど15分で読めます。一度、読み終わって
本をぱたりと閉じたとたんにチャイムが鳴ったことがあって快感でした。
他所の小学校の朝行事の時間に読んだことがありましたが、そこでは
机を動かさないで普段どおりの配置のままで聞いてもらいました。
7月だったか、とても暑い日で、窓や戸を全部開け放しても風が
入ってこなかったものですから、子ども達は皆、机の中から下敷きを出して
パタパタあおぎながら聞いていました。態度悪いとは思ったものの、
注意するほどではないかなとそのまま読み進めました。
城の広間のようす、台所のかまどから聞こえてくる不気味な声、
異様な顔の魔法使い達…。
だんだんと下敷きの動きが止まります。最後は誰もあおいでいません
でした。お話の世界に入り込んでくれてよかった!
絵がないのはちょっと自信がないという人も、一度使ってみてください。
たくさんのお話が入っていますから、自分の読書用にもなります。
図書館に単行本として出版された方が置いてなければ、
「岩波世界児童文学集第 16巻」でも内容は同じです。
読み聞かせ草子(3) ― 2008年02月28日 10時54分29秒
小学校での読み聞かせは、今は教室に入ってするというのが
多いのでしょうか。
私がボランティアをしていた、そして後に5年間臨時職員をした
学校では、昼休みに聞きたい人が聞きに来るという形でスタート
しました。朝行事に各教室で実施されるようになってからも、その
週1回お昼休みの読み聞かせというのは続いていました
誰でも聞きたい人は来ていいという形は、誰も来ないというリスクも
あるわけで、さわやかに空が晴れ渡った日など、みな外へ遊びに
行ってしまいます。逆に雨の日はわんさかいるし、夏はクーラー
目当ての子が来たりします。
図書館の絨毯敷きのスペースで数人相手に膝付き合わせて
絵本を読むというのもなかなか良いものですが、つまらないと
ぷいっといなくなっちゃうし、低学年の子ばかり(時には6年生が
遠くで聞いていたりしますが)ですし、お話の長い絵本は
読みにくいですね。逆に小さいサイズの絵本や、絵が細かい
ものを読むチャンスでもあります。
さて、「フリズル先生のマジック・スクールバス」というシリーズを
ご存知でしょうか。テレビで見たという子がいたのですが、私は
そっちはしりません。
分類するなら「科学絵本」なのですが、先生のキャラクターや
話の運び方、その発想方法がたまらなく好きです。
細かくじっくり自分で読んだ方がいいのですが、お昼の読み聞かせ
ならなんとかと思い使ったことがあります。それと、他所の小学校
でもよんでみたことがあります。ページの周りにごちゃごちゃ書いて
ある薀蓄は飛ばして、大まかなストーリーを追いました。
『水のたび』 フリズル先生のマジック・スクールバス 第1巻
ジョアンナ・コール文、ブルース・ディーギン絵、岩波書店
クラス遠足で浄水場見学へ。ところが、おんぼろスクールバスは
いつの間にか雲に乗り、子ども達は雨粒となって地上に降り、
川を流れ、水道のしくみをばっちり体験するのです。
これぞ真の体験学習というこの「フリズル先生のマジック・スクールバス」
シリーズは全8巻。このほか『恐竜さがし』『地球のまんなか』
『からだたんけん』『星めぐり』等と続きます。
タイムマシンが必要じゃん、とかそんな所へ絶対行ける訳ないじゃんとか
突っ込みどころ満載の絵本ですが、そこがいいのです。
きちんとした科学知識に裏打ちされていて、しかもユーモアや遊び心を
忘れない。フリズル先生や子ども達の個性も際立っています。
私もこのクラスに入りたい。もちろん、子ども達は学校へ戻ってから
ちゃんと調べ学習の総まとめをします。
まだ手に取ったことのない方、図書館で借りてみてください。
フリズル先生の服の柄、要チェックです。
多いのでしょうか。
私がボランティアをしていた、そして後に5年間臨時職員をした
学校では、昼休みに聞きたい人が聞きに来るという形でスタート
しました。朝行事に各教室で実施されるようになってからも、その
週1回お昼休みの読み聞かせというのは続いていました
誰でも聞きたい人は来ていいという形は、誰も来ないというリスクも
あるわけで、さわやかに空が晴れ渡った日など、みな外へ遊びに
行ってしまいます。逆に雨の日はわんさかいるし、夏はクーラー
目当ての子が来たりします。
図書館の絨毯敷きのスペースで数人相手に膝付き合わせて
絵本を読むというのもなかなか良いものですが、つまらないと
ぷいっといなくなっちゃうし、低学年の子ばかり(時には6年生が
遠くで聞いていたりしますが)ですし、お話の長い絵本は
読みにくいですね。逆に小さいサイズの絵本や、絵が細かい
ものを読むチャンスでもあります。
さて、「フリズル先生のマジック・スクールバス」というシリーズを
ご存知でしょうか。テレビで見たという子がいたのですが、私は
そっちはしりません。
分類するなら「科学絵本」なのですが、先生のキャラクターや
話の運び方、その発想方法がたまらなく好きです。
細かくじっくり自分で読んだ方がいいのですが、お昼の読み聞かせ
ならなんとかと思い使ったことがあります。それと、他所の小学校
でもよんでみたことがあります。ページの周りにごちゃごちゃ書いて
ある薀蓄は飛ばして、大まかなストーリーを追いました。
『水のたび』 フリズル先生のマジック・スクールバス 第1巻
ジョアンナ・コール文、ブルース・ディーギン絵、岩波書店
クラス遠足で浄水場見学へ。ところが、おんぼろスクールバスは
いつの間にか雲に乗り、子ども達は雨粒となって地上に降り、
川を流れ、水道のしくみをばっちり体験するのです。
これぞ真の体験学習というこの「フリズル先生のマジック・スクールバス」
シリーズは全8巻。このほか『恐竜さがし』『地球のまんなか』
『からだたんけん』『星めぐり』等と続きます。
タイムマシンが必要じゃん、とかそんな所へ絶対行ける訳ないじゃんとか
突っ込みどころ満載の絵本ですが、そこがいいのです。
きちんとした科学知識に裏打ちされていて、しかもユーモアや遊び心を
忘れない。フリズル先生や子ども達の個性も際立っています。
私もこのクラスに入りたい。もちろん、子ども達は学校へ戻ってから
ちゃんと調べ学習の総まとめをします。
まだ手に取ったことのない方、図書館で借りてみてください。
フリズル先生の服の柄、要チェックです。
読み聞かせ草子(4) ― 2008年02月29日 14時58分47秒
この絵本はまだ紹介してなかったでしょうか。
『アンナの赤いオーバー』 ハリエット・ジィーフェルト文、アニタ・ローベル絵、 評論社
第二次世界大戦後の物が何もない時代、オーバー1着手に入れるのも
大変でした。金時計や立派なポット等と引き換えに、羊毛を手に入れ、
糸を紡いでもらい、布に織ってもらい、仕立ててもらう。羊の世話も
手伝うし、糸を染めるのは自分達でする。
そうして手に入れた新しいオーバーのなんて輝いていること。
かかわってくれた人たちをクリスマスに招くところも素敵です。
実話をもとに作られた絵本ということで、戦争の爪痕が背景に
ちらほら見えます。
同じように自分で新しい服を作る『ペレのあたらしいふく』と
筋は似てはいても、雰囲気はずいぶん違います(『ペレの
あたらしいふく』については1年1組の記録で触れました)。
もう一つ、手助けしてもらって服作りということで思い出すのは、
『もぐらとずぼん』(ペチシカ文、ミレル絵、福音館書店)です。
動物達が少しずつ自分の出来ることをする、漫画風の絵と
相俟ってひたすら楽しい絵本です。
『アンナの赤いオーバー』 ハリエット・ジィーフェルト文、アニタ・ローベル絵、 評論社
第二次世界大戦後の物が何もない時代、オーバー1着手に入れるのも
大変でした。金時計や立派なポット等と引き換えに、羊毛を手に入れ、
糸を紡いでもらい、布に織ってもらい、仕立ててもらう。羊の世話も
手伝うし、糸を染めるのは自分達でする。
そうして手に入れた新しいオーバーのなんて輝いていること。
かかわってくれた人たちをクリスマスに招くところも素敵です。
実話をもとに作られた絵本ということで、戦争の爪痕が背景に
ちらほら見えます。
同じように自分で新しい服を作る『ペレのあたらしいふく』と
筋は似てはいても、雰囲気はずいぶん違います(『ペレの
あたらしいふく』については1年1組の記録で触れました)。
もう一つ、手助けしてもらって服作りということで思い出すのは、
『もぐらとずぼん』(ペチシカ文、ミレル絵、福音館書店)です。
動物達が少しずつ自分の出来ることをする、漫画風の絵と
相俟ってひたすら楽しい絵本です。
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