読み聞かせ草子(5) ― 2008年03月08日 16時04分50秒
子どもの頃、川を眺めながらこの水はどこへ行くのだろうと
思ったものです。
大人になった今は、行く先がよくわかっていますが、それでも
流れていく水を見ているのは好きです。
『かわ』 加古里子 作、福音館書店
川の始まりからずーーーっと流れをたどっていく絵本です。
細い川幅がだんだん太くなり、周りの景色も変化していきます。
川の流れを追った絵本は他にもありますが、鳥瞰図的に
見ていけて、細かな描写も楽しめるという点では一番では
ないでしょうか。私が子どもの時からあるので、だいぶ世の中は
変わりましたが、せいぜい、牛に鋤は引かせないよとか
飛行機の型が古いよというくらいが気になるところでしょう。
4ページで山奥を蒸気機関車が走っていますが、逆に今の方が
観光用に週末毎に運行されていたりして違和感ないかもしれません。
ともかくも、子ども達と一緒に川の流れを追って海にたどり着いて
なんとなくゆったりした気分になれます。
この『かわ』のもう一つ良い所は、表紙裏表紙が地図になっている
点です。絵はこの地図に忠実なのだろうか?
時間のある方は、ページごとに見比べてください。
この記号はあれだから、なんて思わず熱が入っちゃうかもしれません。
思ったものです。
大人になった今は、行く先がよくわかっていますが、それでも
流れていく水を見ているのは好きです。
『かわ』 加古里子 作、福音館書店
川の始まりからずーーーっと流れをたどっていく絵本です。
細い川幅がだんだん太くなり、周りの景色も変化していきます。
川の流れを追った絵本は他にもありますが、鳥瞰図的に
見ていけて、細かな描写も楽しめるという点では一番では
ないでしょうか。私が子どもの時からあるので、だいぶ世の中は
変わりましたが、せいぜい、牛に鋤は引かせないよとか
飛行機の型が古いよというくらいが気になるところでしょう。
4ページで山奥を蒸気機関車が走っていますが、逆に今の方が
観光用に週末毎に運行されていたりして違和感ないかもしれません。
ともかくも、子ども達と一緒に川の流れを追って海にたどり着いて
なんとなくゆったりした気分になれます。
この『かわ』のもう一つ良い所は、表紙裏表紙が地図になっている
点です。絵はこの地図に忠実なのだろうか?
時間のある方は、ページごとに見比べてください。
この記号はあれだから、なんて思わず熱が入っちゃうかもしれません。
読み聞かせ草子(6) ― 2008年03月11日 16時47分38秒
読み聞かせ用のとっておきの絵本を紹介しましょう。
いえ、今まで挙げてきた多くの本が私にとっては取って置きの本だとも
言えるのですが、初めての場所だとか、あまり読み聞かせに
慣れてない子が多そうだとか、そんな時に選ぶのがこれです。
『なにをかこうかな』 マーグレット&H・A・レイ 作、 文化出版局
うさぎのビリーが絵を描いていると、こいぬのペニーがやってきて
横から手を出して犬そっくりな頭にしてしまいます。次から次へと
友だちの動物がやってきて、皆勝手に自分の姿を描き足して
絵はとっても変なことに。ビリーは思わず叫びます。
「ぼくは じぶんのえがかきたかったんだ!」
「ひとまねこざる(おさるのジョージ)」のレイ夫妻の作品です。
繰り返しのあるお話も、思わず微笑んでしまう絵もとても良く、
読んでいて子ども達だけではなく自分もとても楽しめます。
考えてみれば、小さい子って自分の絵をまず描きますよね。
そんなところも子どもの気持ちをとらえるのでしょうか。
いえ、そんな理屈をこねなくても申し分のない絵本です。
皆それぞれが自画像を描いている場面でほっとしますし、
ビリーが念願の(笑)うさぎの絵を得意げに見せている
最後でこちらもにっこり。
いえ、今まで挙げてきた多くの本が私にとっては取って置きの本だとも
言えるのですが、初めての場所だとか、あまり読み聞かせに
慣れてない子が多そうだとか、そんな時に選ぶのがこれです。
『なにをかこうかな』 マーグレット&H・A・レイ 作、 文化出版局
うさぎのビリーが絵を描いていると、こいぬのペニーがやってきて
横から手を出して犬そっくりな頭にしてしまいます。次から次へと
友だちの動物がやってきて、皆勝手に自分の姿を描き足して
絵はとっても変なことに。ビリーは思わず叫びます。
「ぼくは じぶんのえがかきたかったんだ!」
「ひとまねこざる(おさるのジョージ)」のレイ夫妻の作品です。
繰り返しのあるお話も、思わず微笑んでしまう絵もとても良く、
読んでいて子ども達だけではなく自分もとても楽しめます。
考えてみれば、小さい子って自分の絵をまず描きますよね。
そんなところも子どもの気持ちをとらえるのでしょうか。
いえ、そんな理屈をこねなくても申し分のない絵本です。
皆それぞれが自画像を描いている場面でほっとしますし、
ビリーが念願の(笑)うさぎの絵を得意げに見せている
最後でこちらもにっこり。
読み聞かせ草子(7) ― 2008年03月12日 15時56分16秒
私が二番目に好きな絵本作家はピーター・スピアーです。
一番好きなのはバージニア・リー・バートンというのは前に
このブログに書きました。その時と同じようなことを今日も
言ってしまいましょう。
好きすぎてあまり読み聞かせに使わない、と。
それでも読んだものはあって、例えばこれ。
『きっとみんなよろこぶよ!』 ピーター・スピアー 作、評論社
お母さんがお父さんに文句を言っています。何ヶ月も前に
家の塗り替えを頼んだのにしてくれないと。
さて、その両親が外出し、子ども達3人だけで留守番となって
しまいました。ペンキも道具もちゃんとあります。
親を喜ばせよう、三人は張り切って家をきれいにし始めました!
結果はどうなるか想像つきますね。そしてその規模は、
壁をちょっと塗ったくらいではないのです。
子ども達が純粋に両親を思って行動している所と、ダイナミックな
作業と色使いが私のお気に入りです。でも、私の気持ちが
先走ってしまうのか、「きっとみんな喜ぶ」と思って読んでも
それほど大うけはしたことがないのです、実は。
さすがに、ここまでペンキだらけだと逆にひいちゃうんでしょうか。
これはまずいんじゃないかとブレーキがかかるのかしら。
気軽に読んでみてください。
次回は、スピアーの別の絵本を紹介する予定です。
私がよく読み聞かせに使うのですが、スピアーの
作品を知っている人は何かなと予想してみてください。
意外と当たらないかもしれません。
一番好きなのはバージニア・リー・バートンというのは前に
このブログに書きました。その時と同じようなことを今日も
言ってしまいましょう。
好きすぎてあまり読み聞かせに使わない、と。
それでも読んだものはあって、例えばこれ。
『きっとみんなよろこぶよ!』 ピーター・スピアー 作、評論社
お母さんがお父さんに文句を言っています。何ヶ月も前に
家の塗り替えを頼んだのにしてくれないと。
さて、その両親が外出し、子ども達3人だけで留守番となって
しまいました。ペンキも道具もちゃんとあります。
親を喜ばせよう、三人は張り切って家をきれいにし始めました!
結果はどうなるか想像つきますね。そしてその規模は、
壁をちょっと塗ったくらいではないのです。
子ども達が純粋に両親を思って行動している所と、ダイナミックな
作業と色使いが私のお気に入りです。でも、私の気持ちが
先走ってしまうのか、「きっとみんな喜ぶ」と思って読んでも
それほど大うけはしたことがないのです、実は。
さすがに、ここまでペンキだらけだと逆にひいちゃうんでしょうか。
これはまずいんじゃないかとブレーキがかかるのかしら。
気軽に読んでみてください。
次回は、スピアーの別の絵本を紹介する予定です。
私がよく読み聞かせに使うのですが、スピアーの
作品を知っている人は何かなと予想してみてください。
意外と当たらないかもしれません。
読み聞かせ草子(8) ― 2008年03月14日 16時05分42秒
ピーター・スピアーの本で私が一番読み聞かせに使っているのは、
実はこの絵本です。
『せかいのひとびと』 ピーター・スピアー 作、評論社
地球上にはたくさんの人がいて、色々な国があって、
文化がそれぞれ違う。こちらで当たり前なことが、
むこうではおかしなこと、その逆もある。
同じじゃないってのはとても素敵、ということを
見て楽しく、そしてたった1冊、41ページで
表してしまった絵本です。
目や鼻の部分だけたくさん描かれたところでは、ちょっと
ドキッとし、形や色だけでこんなに違うんだと思い、
家や遊びや文字も様々だと面白がりながら、時々
同じ所もあるなあと思ったり。見返しの地球の絵を
眺めてから本を閉じると、なんだかほーっと大きな
溜息をつきたくなります。
全くお説教くさくないところが好きで、小学校での読み聞かせには
よく使いました。去年は中学校の読み聞かせにも重宝しました。
時間がなければ途中の文を読まずに絵だけみせてもいいし、
少人数だったら、絵の細かいところを指してちょっと脱線しても
いいし(日本が描かれている部分、微妙に違うよね、なんて)。
初っ端の世界の人口が60億人というところは、「今は○○人
だよね」とか「何人って習った?」と添えれば一生使えるでしょう
(それとも増刷するごとに変えてるのかしら。未確認です。私の
は1999年の18刷り)。
もっと詳しく語りたいのですが、皆さんが読む楽しみを減らしても
いけないのでこのへんにしておきます。
『せかいのひとびと』と前回紹介した『きっとみんなよろこぶよ!』
の他にもスピアーの絵本はたくさん出ているので、きっと見かけ
たことがあるんじゃないかと思います。『雨、あめ』だとかそれから…。
スピアーは、「スピア」「スパイアー」という表記の場合もあります。
実はこの絵本です。
『せかいのひとびと』 ピーター・スピアー 作、評論社
地球上にはたくさんの人がいて、色々な国があって、
文化がそれぞれ違う。こちらで当たり前なことが、
むこうではおかしなこと、その逆もある。
同じじゃないってのはとても素敵、ということを
見て楽しく、そしてたった1冊、41ページで
表してしまった絵本です。
目や鼻の部分だけたくさん描かれたところでは、ちょっと
ドキッとし、形や色だけでこんなに違うんだと思い、
家や遊びや文字も様々だと面白がりながら、時々
同じ所もあるなあと思ったり。見返しの地球の絵を
眺めてから本を閉じると、なんだかほーっと大きな
溜息をつきたくなります。
全くお説教くさくないところが好きで、小学校での読み聞かせには
よく使いました。去年は中学校の読み聞かせにも重宝しました。
時間がなければ途中の文を読まずに絵だけみせてもいいし、
少人数だったら、絵の細かいところを指してちょっと脱線しても
いいし(日本が描かれている部分、微妙に違うよね、なんて)。
初っ端の世界の人口が60億人というところは、「今は○○人
だよね」とか「何人って習った?」と添えれば一生使えるでしょう
(それとも増刷するごとに変えてるのかしら。未確認です。私の
は1999年の18刷り)。
もっと詳しく語りたいのですが、皆さんが読む楽しみを減らしても
いけないのでこのへんにしておきます。
『せかいのひとびと』と前回紹介した『きっとみんなよろこぶよ!』
の他にもスピアーの絵本はたくさん出ているので、きっと見かけ
たことがあるんじゃないかと思います。『雨、あめ』だとかそれから…。
スピアーは、「スピア」「スパイアー」という表記の場合もあります。
最近のコメント