読み聞かせ草子(8)2008年03月14日 16時05分42秒

ピーター・スピアーの本で私が一番読み聞かせに使っているのは、
実はこの絵本です。

『せかいのひとびと』 ピーター・スピアー 作、評論社

地球上にはたくさんの人がいて、色々な国があって、
文化がそれぞれ違う。こちらで当たり前なことが、
むこうではおかしなこと、その逆もある。

同じじゃないってのはとても素敵、ということを
見て楽しく、そしてたった1冊、41ページで
表してしまった絵本です。

目や鼻の部分だけたくさん描かれたところでは、ちょっと
ドキッとし、形や色だけでこんなに違うんだと思い、
家や遊びや文字も様々だと面白がりながら、時々
同じ所もあるなあと思ったり。見返しの地球の絵を
眺めてから本を閉じると、なんだかほーっと大きな
溜息をつきたくなります。

全くお説教くさくないところが好きで、小学校での読み聞かせには
よく使いました。去年は中学校の読み聞かせにも重宝しました。
時間がなければ途中の文を読まずに絵だけみせてもいいし、
少人数だったら、絵の細かいところを指してちょっと脱線しても
いいし(日本が描かれている部分、微妙に違うよね、なんて)。
初っ端の世界の人口が60億人というところは、「今は○○人
だよね」とか「何人って習った?」と添えれば一生使えるでしょう
(それとも増刷するごとに変えてるのかしら。未確認です。私の
は1999年の18刷り)。

もっと詳しく語りたいのですが、皆さんが読む楽しみを減らしても
いけないのでこのへんにしておきます。
『せかいのひとびと』と前回紹介した『きっとみんなよろこぶよ!』
の他にもスピアーの絵本はたくさん出ているので、きっと見かけ
たことがあるんじゃないかと思います。『雨、あめ』だとかそれから…。
スピアーは、「スピア」「スパイアー」という表記の場合もあります。

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