ある1年1組の読み聞かせの記録(9)2007年03月13日 15時54分30秒

メモを見返して思うこと:この時は今までの読み聞かせをあまり楽しんでいなかった子たち向けに考えたに違いない、そんな本選びになっています。

「虫のかくれんぼ」 海野和男 作  福音館書店
「おなら」  長新太 作  福音館書店

「虫のかくれんぼ」は、写真の中から擬態した虫を探し出す、いわば参加型の絵本です。ですから、人数が多い時には本当は不向きなのです。後ろの子は良く見えないし、最前列の子しか虫を指差せないので不公平感が高まります。騒ぎになることもあるし。
でも、読み聞かせなんてつまんない、本なんて興味ないと思ってたいた子に、こんな絵本もあるんだと目を見開かせることができます。「読み聞かせなんて興味ない」といつも一番後ろに座る子には、しまった前に行けばよかったと後悔させる一冊。
本当は、人数の少ない、ひざ突き合わせての読み聞かせでわいわい指差しながらが良いと思います。最後に載っている虫の名前もちゃんと読んであげられるし。

「おなら」はまず表紙はシンプル。そして扉では大きな象のおならの音でタイトルがページの隅に追いやられています。かがくのとも傑作集なので、理論的に正しいことがずっと書いてはありますが、なんといっても「おなら」の絵本ですから楽しさ大放出。人が一日に出すおならの量は約500ミリリットル、へー。
いつもの読み聞かせについていけなくて、僕はなぜここにいるんだろうという顔をしていた子も、この本にはしっかり食いついてきます。毎日の生活において、一番身近でかつ一番大切なことを取り上げているのですから。読み終わると、「その本貸して」ってそれまでにない反応。小学生になったとはいえ、まだお話の面白さなどはわからない子もいます。時には、簡単な絵本も混ぜてやるのも大切でしょう。他にも、うんち、おしっこ系の絵本はたくさんありますし、大事な事柄ですから、下の話なんてって思わないでどんどん読みましょう。それでは、さようおなら。

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