ある1年1組の読み聞かせの記録(27) ― 2007年04月01日 12時48分53秒
前回取り上げた「わたし」と同一コンビで姉妹編をという企画があって、福音館の月刊絵本「おおきなポケット」2000年4月号で「あなた」が発表されました。谷川さん自身が中の大人向けページで解説していましたが、「…初めのうちは気楽に考えていました。ところが書き始めて見ると、『わたし』と『あなた』はペアにならないということに気づきました。」「絵本『わたし』と同じ方法でこの『あなた』を書くのは不可能でした。」ということです。興味のある方は、読んでみてくださいね。
というところで次は、
「きいろいのはちょうちょ」 五味太郎 作、偕成社
「きかんしゃ やえもん」 阿川弘之 文、 岡部冬彦 絵、岩波書店
「きいろいのはちょうちょ」は、幼稚園や家で読んでもらって知ってるという子がとても多い絵本。わかっていても、蝶だと思った黄色いものが本当は何だろうというのを見ていくのがとても楽しいしかけ絵本ですね。
「きかんしゃやえもん」は、年をとってもがんばって走っていたのですが、煙から出た火の粉で小火騒ぎが起きて、遂にお払い箱になってしまうことに。
ところが、やえもんは実は古い貴重な型の機関車だとわかります。
しゃくだしゃくだ、なんていう音の楽しさや、ほっとする結末など、乗り物に興味の無い子にもお話の良さをわかってもらえると思います。
というところで次は、
「きいろいのはちょうちょ」 五味太郎 作、偕成社
「きかんしゃ やえもん」 阿川弘之 文、 岡部冬彦 絵、岩波書店
「きいろいのはちょうちょ」は、幼稚園や家で読んでもらって知ってるという子がとても多い絵本。わかっていても、蝶だと思った黄色いものが本当は何だろうというのを見ていくのがとても楽しいしかけ絵本ですね。
「きかんしゃやえもん」は、年をとってもがんばって走っていたのですが、煙から出た火の粉で小火騒ぎが起きて、遂にお払い箱になってしまうことに。
ところが、やえもんは実は古い貴重な型の機関車だとわかります。
しゃくだしゃくだ、なんていう音の楽しさや、ほっとする結末など、乗り物に興味の無い子にもお話の良さをわかってもらえると思います。
ある1年1組の読み聞かせの記録(28) ― 2007年04月02日 17時15分31秒
そろそろ11月も後半なのでしょう。しばらくクリスマス本が1冊は入っているという状態が続いているのでわかります。
「1,2,3どうぶつえんへ」 エリック・カール作 偕成社
「おおきいツリー・ちいさいツリー」 ロバート・バリー作 大日本図書
「1,2,3どうぶつえんへ」は数の絵本です。最初は象が1頭、貨車に乗っています。次は2頭のカバ、というように数が増えていくとその数にあった動物達が鮮やかに描かれていて、そしてページの一番下には汽車に引っ張られた全体像が小さく描かれています(もちろん、だんだん貨車が増えていくわけです)。そして最後には動物園に到着。
ただページをめくりながら「1」、「2」、「3」、「4」って言っていくだけなんですが、時には子ども達が途中から唱和してくれたりします。
今はボードブック版も出ているようですが、私は大きい絵本の方が良いと思います。絵の大きさだけではなく、どうもボードブックの方は1ページに1種類の数と動物が描かれているらしいので。大きい絵本は、見開きいっぱいに描かれています。つまりページをめくると次の数が、次の動物が現れるわけです。その方がわくわくすると思うのですけれど、どうでしょう。
「おおきいツリー・ちいさいツリー」は、そうです、クリスマスツリーの絵本です。ウィロビーさんのお屋敷に運び込まれたもみの木は、あまりに立派過ぎてさすがに天井に支えます。そこで先をちょん切ります。執事がメイドにその先っちょをやると喜んで部屋に飾るのですが、少し大き過ぎるので短くします。その切った先を捨てると、今度は庭師のところへ行き、また短くされ、次には動物達の家に順々に飾られます。もちろん、どんどん先っぽが切られいき、それに見合った小さい動物が拾っていくわけです。最後は…。
この絵本は元は「大きいツリー小さいツリー」という物語の本でした。それを絵本にしたものなので、お話がちょっと長いのです。それで、短い絵本と組み合わせたり、単独で読んだりしています。
「1,2,3どうぶつえんへ」 エリック・カール作 偕成社
「おおきいツリー・ちいさいツリー」 ロバート・バリー作 大日本図書
「1,2,3どうぶつえんへ」は数の絵本です。最初は象が1頭、貨車に乗っています。次は2頭のカバ、というように数が増えていくとその数にあった動物達が鮮やかに描かれていて、そしてページの一番下には汽車に引っ張られた全体像が小さく描かれています(もちろん、だんだん貨車が増えていくわけです)。そして最後には動物園に到着。
ただページをめくりながら「1」、「2」、「3」、「4」って言っていくだけなんですが、時には子ども達が途中から唱和してくれたりします。
今はボードブック版も出ているようですが、私は大きい絵本の方が良いと思います。絵の大きさだけではなく、どうもボードブックの方は1ページに1種類の数と動物が描かれているらしいので。大きい絵本は、見開きいっぱいに描かれています。つまりページをめくると次の数が、次の動物が現れるわけです。その方がわくわくすると思うのですけれど、どうでしょう。
「おおきいツリー・ちいさいツリー」は、そうです、クリスマスツリーの絵本です。ウィロビーさんのお屋敷に運び込まれたもみの木は、あまりに立派過ぎてさすがに天井に支えます。そこで先をちょん切ります。執事がメイドにその先っちょをやると喜んで部屋に飾るのですが、少し大き過ぎるので短くします。その切った先を捨てると、今度は庭師のところへ行き、また短くされ、次には動物達の家に順々に飾られます。もちろん、どんどん先っぽが切られいき、それに見合った小さい動物が拾っていくわけです。最後は…。
この絵本は元は「大きいツリー小さいツリー」という物語の本でした。それを絵本にしたものなので、お話がちょっと長いのです。それで、短い絵本と組み合わせたり、単独で読んだりしています。
ある1年1組の読み聞かせの記録(29) ― 2007年04月03日 14時44分20秒
次に行きます。
「うずらちゃんのかくれんぼ」 きもと ももこ 作、 福音館書店
「とのさまサンタ」 本田カヨ子 文、長野ヒデ子 絵、 リブリオ出版
愛子様ご愛読の本ということで有名になった「うずらちゃんのかくれんぼ」ですが、ニュースを見るまで私も知りませんでした。図書室にあるのかなと見てみたら、ちゃんと有りました。読んでみたらなかなか良さそうなので、実際に読み聞かせで使ってみようと試したら、結果は上々。
うずらちゃんとひよこちゃんが交代でかくれんぼ、子ども達の好きな絵さがし絵本になっていますし、最後にお母さん達が迎えに来てくれるのが安心できていいですね。
「とのさまサンタ」は、その設定に担任の先生の方が先に笑い出します。低学年だと時代劇にも縁が無かったりする子が多いので、靴下の変わりに足袋を用意したり、ちょんまげで赤い服を着ていたり、袋の変わりに唐草模様の風呂敷だったりしても、なんで可笑しいのか今一つわかってないような気がします。
それでも、殿様がわがまいっぱい家来達を振り回す姿や、結果として自分に跳ね返ってくるオチは楽しめると思います。絵本に出てくる殿様や王様って本当にわがままですよね。(わがまま言える絶対的存在が必要なお話の時にしか、殿様や王様の出番はないともいえますが)
「うずらちゃんのかくれんぼ」 きもと ももこ 作、 福音館書店
「とのさまサンタ」 本田カヨ子 文、長野ヒデ子 絵、 リブリオ出版
愛子様ご愛読の本ということで有名になった「うずらちゃんのかくれんぼ」ですが、ニュースを見るまで私も知りませんでした。図書室にあるのかなと見てみたら、ちゃんと有りました。読んでみたらなかなか良さそうなので、実際に読み聞かせで使ってみようと試したら、結果は上々。
うずらちゃんとひよこちゃんが交代でかくれんぼ、子ども達の好きな絵さがし絵本になっていますし、最後にお母さん達が迎えに来てくれるのが安心できていいですね。
「とのさまサンタ」は、その設定に担任の先生の方が先に笑い出します。低学年だと時代劇にも縁が無かったりする子が多いので、靴下の変わりに足袋を用意したり、ちょんまげで赤い服を着ていたり、袋の変わりに唐草模様の風呂敷だったりしても、なんで可笑しいのか今一つわかってないような気がします。
それでも、殿様がわがまいっぱい家来達を振り回す姿や、結果として自分に跳ね返ってくるオチは楽しめると思います。絵本に出てくる殿様や王様って本当にわがままですよね。(わがまま言える絶対的存在が必要なお話の時にしか、殿様や王様の出番はないともいえますが)
ある1年1組の読み聞かせの記録(30) ― 2007年04月04日 14時47分27秒
次は少し長めのお話なので、1冊だけ読んでいます。クリスマス絵本です。
「子うさぎましろのお話」 佐々木たづ 文、三好碩也 絵、 ポプラ社
真っ白なウサギの子「ましろ」は一度プレゼントを受け取ったのに、また貰おうと体に炭を塗って別のウサギに成りすまします。サンタのおじいさんの所へ行くと、もう何も無くてお弁当にするはずだったサンドイッチと一粒のタネをもらいます。サンドイッチを食べて帰ろうとしたましろですが、どうしてか体につけた黒い色がとれません。これではお母さんに自分だとわかってもらえません。ましろはどうしたらいいのでしょう。
このお話を外国のものだと思っていた人って結構います。昔パソコン通信の頃、探している本があって外国の作家だと思うのですが、なんて書き込みに答えた事があります。確かに西洋の風味があるかもしれませんね(神様にお返ししよう、なんていうあたりに)。
「子うさぎましろのお話」 佐々木たづ 文、三好碩也 絵、 ポプラ社
真っ白なウサギの子「ましろ」は一度プレゼントを受け取ったのに、また貰おうと体に炭を塗って別のウサギに成りすまします。サンタのおじいさんの所へ行くと、もう何も無くてお弁当にするはずだったサンドイッチと一粒のタネをもらいます。サンドイッチを食べて帰ろうとしたましろですが、どうしてか体につけた黒い色がとれません。これではお母さんに自分だとわかってもらえません。ましろはどうしたらいいのでしょう。
このお話を外国のものだと思っていた人って結構います。昔パソコン通信の頃、探している本があって外国の作家だと思うのですが、なんて書き込みに答えた事があります。確かに西洋の風味があるかもしれませんね(神様にお返ししよう、なんていうあたりに)。
ある1年1組の読み聞かせの記録(31) ― 2007年04月05日 13時21分02秒
次に行きます。
「ゆうたはともだち」 きたやまようこ 作、あかね書房
「マドレーヌのクリスマス」 ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作、BL出版
「おばけのバーバパパ」 アネット=チゾン、タラス=テイラー 作、 偕成社
「ゆうたはともだち」は、ゆうたくんちのいばりいぬシリーズの1冊目。犬の目から見た対比が楽しいですし、時にはドキッとします。短い絵本ですので、導入や締め、あるいは時間調節と読み聞かせに役立つシリーズです。
「マドレーヌのクリスマス」を選んだものの、このクラスにはまだマドレーヌ・シリーズの第1作を読んでないことに気がつきました。でもまあ大丈夫。
クリスマスの前だというのに、お屋敷の誰もが風邪で寝込んでしまいました。元気なのは一番おちびちゃんのマドレーヌだけ。健気に皆の世話をします。そこへ絨毯売りが訪ねてきます。実はその絨毯は…。
バーバパパはね、庭で生まれたんです。フランソワとすぐ友だちになったけれど、動物園に行くことになってしまいます。形を変えられるバーバパパが活躍する「おばけのバーバパパ」は偕成社から出ています。シリーズの他の本は講談社から出ていますが、私はこの第1作目が一番洗練されていると思うのですが、どうでしょうか。
「ゆうたはともだち」 きたやまようこ 作、あかね書房
「マドレーヌのクリスマス」 ルドウィッヒ・ベーメルマンス 作、BL出版
「おばけのバーバパパ」 アネット=チゾン、タラス=テイラー 作、 偕成社
「ゆうたはともだち」は、ゆうたくんちのいばりいぬシリーズの1冊目。犬の目から見た対比が楽しいですし、時にはドキッとします。短い絵本ですので、導入や締め、あるいは時間調節と読み聞かせに役立つシリーズです。
「マドレーヌのクリスマス」を選んだものの、このクラスにはまだマドレーヌ・シリーズの第1作を読んでないことに気がつきました。でもまあ大丈夫。
クリスマスの前だというのに、お屋敷の誰もが風邪で寝込んでしまいました。元気なのは一番おちびちゃんのマドレーヌだけ。健気に皆の世話をします。そこへ絨毯売りが訪ねてきます。実はその絨毯は…。
バーバパパはね、庭で生まれたんです。フランソワとすぐ友だちになったけれど、動物園に行くことになってしまいます。形を変えられるバーバパパが活躍する「おばけのバーバパパ」は偕成社から出ています。シリーズの他の本は講談社から出ていますが、私はこの第1作目が一番洗練されていると思うのですが、どうでしょうか。
ある1年1組の読み聞かせの記録(32) ― 2007年04月06日 13時32分55秒
まだ12月です。
「くろうまブランキー」 伊東三郎 再話、 堀内誠一 絵、 福音館書店
「ケンケンとびのけんちゃん」 角野栄子 作、 大島妙子 絵、 あかね書房
「くろうまブランキー」は、2006年12月21日の記事にも書きましたように、クリスマス絵本です。とても心に染み入るお話ですので、是非一度手にとって見てください。
ケンケンとびが好きで、ケンケンピョーンと飛んでいってはいろいろな者になってくる「ケンケンとびのけんちゃん」、楽しいお話で、リズムも良いのがわかったので読み聞かせのレパートリーに入れたいなと思った1冊。
でもなかなか練習する時間がなくて、未だにちょっと消化不良なままです。
2学期はこれで終わりだというのが、今回と次回の書名のメモでわかります。次は少しだけお正月らしい絵本を選んでいます。
「くろうまブランキー」 伊東三郎 再話、 堀内誠一 絵、 福音館書店
「ケンケンとびのけんちゃん」 角野栄子 作、 大島妙子 絵、 あかね書房
「くろうまブランキー」は、2006年12月21日の記事にも書きましたように、クリスマス絵本です。とても心に染み入るお話ですので、是非一度手にとって見てください。
ケンケンとびが好きで、ケンケンピョーンと飛んでいってはいろいろな者になってくる「ケンケンとびのけんちゃん」、楽しいお話で、リズムも良いのがわかったので読み聞かせのレパートリーに入れたいなと思った1冊。
でもなかなか練習する時間がなくて、未だにちょっと消化不良なままです。
2学期はこれで終わりだというのが、今回と次回の書名のメモでわかります。次は少しだけお正月らしい絵本を選んでいます。
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